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ソフトバンクも出資し注目が集まるWeWork。日本進出においては2018年末までに10-20拠点予定
最近何かと話題のWeWorkですが、日本進出はいよいよ秒読み段階のようですね。7/10にブルームバークの記事でも出ていましたが抜粋すると以下の通り。
シェアオフィス運営大手の米ウィーワークが日本に参入する。2018年末までに東京都内で複数のベンチャー企業などが共同で利用できる「コワーキングスペース」を10-20カ所開設する計画だ。
小規模な事業者や起業家に初期コストを抑えるためのオフィス空間を提供する。同社にはソフトバンクも出資している。
事情に詳しい関係者によると、ウィーワークは三菱地所のほか、別の複数のビルオーナーとも協議中で、六本木や丸の内、渋谷など都心エリアでの開設を視野に入れている。
同社は北京や、香港、ソウルなどで既に同事業を始めているが、日本での展開はアジア最大規模となる。
2018年末までに10-20拠点というと結構な出店ペースです。展開エリアとしては六本木、丸の内、渋谷といった名前が挙がっているようですが、東京都内で、好立地、且つオフィスアドレスとしての認知度も高いエリアとなると必然的に絞られてきます。
なので、六本木、丸の内、渋谷などはもちろんだと思いますが、10-20拠点としていく中で、新宿、虎ノ門、神谷町、銀座、東京駅周辺の大手町、日本橋なども考えられそうです。
展開エリアについては、同じく外資系大手のregusや、servcorp等と重なってくるでしょうから、WeWorkがそこに加わったときにユーザーの目にどう移り、どういう基準でオフィスを選ぶことになるのか注目に値するところです。
ちなみに、日本マーケットで先行する外資系2社の展開拠点数は以下の通りです。
●regus ⇒ 170拠点超
https://www.regus-office.jp
●servcorp ⇒ 24拠点
http:www.servcorp.co.jp
上記HPを見ると分かりますが、外資系大手ということもあり、どちらも駅近一等地のランドマークビルを中心に展開し、バイリンガル対応の受付など高付加価値のオフィスサービス路線です。それに対してWeWorkはコミュニケーション重視、且つフランクな感じのオフィスという感じでしょうか。WeWorkが仮に2018年末までに20拠点展開したとすると24拠点のservcorpに近い規模感となります。
増々盛り上がりを見せるシェアオフィスマーケット。形態を分類するとこんな感じ!?
当サイト、オフィスサーチbizでも結構な数のレンタルオフィス・シェアオフィスを実際に廻り記事にしていますが、いくつかの「形態」に分類されると考えています。
以下にまとめてみます。
①シンプルな「オフィススペース提供」型
いわゆるオーソドックスなタイプで、ワンフロアを例えば10部屋とか20部屋などに区切って提供します。
会議室などは用意しますが過度な設備・サービスにはせず、その分安価な料金で提供。起業間もない人などでとにかくコストを抑えたい人に向いているオフィス形態です。
②オフィススペース提供+受付対応などのソフトサービス
「サービスオフィス」と呼ばれたりもしますが、①が物理的なワークスペースというハード面のみの提供に対し、人を配置した上で来客対応、会議室への誘導、ティーサーブ、その他事務サポートなどのソフト面も加えたタイプです。
もちろん賃料も①に比べると高くなりますが、ある程度会社も軌道に乗り、受付対応などによる企業としての見栄えの担保や、事務的な作業はアウトソースし本業に集中したい企業などが向いているオフィスタイプです。
③入居者同士のマッチングやコミュニケーションをウリにした「オフィススペース提供 + コミュニケーション」型
WeWorkもこのタイプに属すると思いますが、この手のタイプは入居者のビジネスを理解し、入居者同士を繋げたり、あるいはオフィス運営企業が外部企業とアライアンスを結び、必要に応じて、入居者に紹介するなど内外問わず「繋がり」を重視したオフィスです。
このタイプで重要なのはコミュニケーションマネージャーと呼ばれる「繋がりの”中心”」となるスタッフであり、また入居者自体でもあります。この手のタイプは、入居者やコミュニケーションマネージャーが作り出す「ムード」が、オフィスのカラーを作り出し、次なる入居者も同一のカラーの人が集まり易い特徴があります。WeWorkについては、もちろんオフィスデザインや、オフィスサービスのプランなどの魅力もありますが、このムードに価値が生まれ人気化したのだと思います。ちなみに「 オフィススペース提供 + コミュニケーション」型で先行参入している外資系企業としては、アムステルダムで誕生し海外ではUBERやGoProなども利用するSpacesが大手町と名古屋で展開しています。
>>(参考)spaces
④アライアンスによる多拠点展開型
自前で全てを用意することなく、提携によって多数のオフィススペースを提供するタイプです。ユーザーとしては様々なエリアと雰囲気の異なるオフィスの中からその日の気分に合わせて選べるのでノマド的に動く人には支持されそうな形態です。
具体的には、東急電鉄のnewworkなどもその一つです。newworkについては、カラオケのパセラともアライアンスを結んでおり、例えばカラオケボックスも仕事場として使えるわけです。このアライアンスによる多拠点展開型は今後増えてくると思います。運営母体のプラットフォームが存在感を増してくれば、既存のシェアオフィス運営企業が空いてるスペースの有効活用として参画してくるでしょうし、何もシェアオフィスという形態でなくても、カラオケのように仕事ができるスペースであればOKなわけですから、遊休資産の有効活用という観点で、オフィスとは異なる業態の参画も出てくるかもしれません。いずれにしてもプラットフォームである以上、規模のメリットがものをいう世界です。
⑤大企業による投資・提携を見据えたワークスペース提供型
大企業がシェアオフィスを用意するケースも増えてきました。目的としては投資・提携を具体的に見据えたものから、まずはベンチャーとの緩いつながり構築を含めたものまで様々です。
例えば、ヤフーは移転先の紀尾井町ガーデンテラスという超一等地でロッジ(LODGE)というシェアオフィスを作っていますし、不動産ポータルサイト運営のライフル(LIFULL)はLIFULL HUBを移転先の麹町で作っています。
また、三菱地所による大手町のFINO LABや、三井不動産の31venturesなど、不動産会社によるオフィススペース提供+投資含めたサポートは最近よく見かけます。
不動産会社はもともとビルを保有しているため、自社の経営資源との相性も良く、投資の有り無しを抜きにして今後、不動産会社のシェアオフィス参入は大小問わず増えてくると思います。
⑥行政によるインキュベーション・コワーキング施設
行政によるワークスペースも増えつつあります。ピッチ大会が開催されたり、メンターへ相談が出来たりするものもあります。例えば、東京都による青山スタートアップ・アクセラレーション・センターや福岡市による福岡市スタートアップカフェなどです。
行政によるインキュベーション施設は探してみると地方で結構存在していることに気付きます。賃料も安価ですが入居に一定の条件があり、事業内容や起業何年以内というケースをよく見かけます。地方においては起業する人たちを増やしたい、他県から支店開設などで企業誘致したいという行政の強い想いがありますから県単位、市単位問わず今後も増えてくることが予想されます。
世は「働き方改革」がテーマ。このタイミングでのWeWork参入はシェアオフィス市場にどのような影響を及ぼすのか?
以上、最近注目を集めるシェアオフィスマーケットにおけるタイプ分けをしてみました。
ソフトバンクはWeWorkに3億ドル出資しており、更なる追加出資も検討しているようです。
世の中のテーマにもなっている「働き方改革」を掘り下げていく中で、必然的に「望ましい仕事場 = ワークスペース」も議論の対象になってきます。シェアオフィスはなにも起業したての人やベンチャー企業のためだけではなく、大企業の一組織が使ったり、あるいはリモートワークが進む中で、在宅だけではなく会社や部門単位でシェアオフィス運営企業と契約し従業員が使うケースも増えてくるでしょう。
同じ場所で仕事をし続けると集中力も切れますが、その日の気分で仕事場を変えれば気分もリフレッシュされ仕事が捗ることはありますから、ある時は家で仕事をしたり、またある時に家から近いシェアオフィスで仕事をしたりという働き方もあるはずです。
そのような背景の中、WeWorkが日本第一号をオープンさせるということはタイミング的にはメディアの注目の的でしょうし、それを機にシェアオフィスという形態にも注目が集まり、日本でのシェアオフィスマーケットも広がるのではないかと思います。
当サイト、オフィスサーチbizでも多数のシェアオフィスを取り上げているので興味がある人はチェックしてみて下さい。
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ご案内可能な拠点は現状、東京都内に4箇所です。
・赤坂アークヒルズ
・GINZA SIX/ギンザシックス
・丸の内北口
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