目次
- 1 JINS(ジンズ)による世界一集中できるコワーキングスペース「Think Lab」誕生。飯田橋グラン・ブルーム29階
- 2 事業会社によるコワーキングスペースの立ち上げ事例は徐々に増えつつある
- 3 何故、JINS(ジンズ)がコワーキングスペースを?「世界一集中できるオフィスThink Lab」開設の経緯
- 4 オフィス設計は日本の神社・仏閣を参考に
- 5 Think Labの雰囲気
- 6 Think Labのオープンスペース
- 7 Think Labの個室集中スペース
- 8 Think Labのオフィスルーム
- 9 Think Labの会議室
- 10 Think Labのカフェ
- 11 ジンズ「Think Lab」のパートナー企業制度はこれからの日本のコワーキングスペースのヒントが眠っていそう
- 12 Think Labのパートナー企業企業一覧
- 13 Think Labの料金プラン
JINS(ジンズ)による世界一集中できるコワーキングスペース「Think Lab」誕生。飯田橋グラン・ブルーム29階
眼鏡メーカーJINS(ジンズ)が飯田橋に会員制のコワーキングスペースを立ち上げたということで、今回オープニング内覧会に参加してきました。
注目度も高いようでメディアも結構参加していました。
JINSの田中社長からは「取り組みの経緯と展望についての紹介」。
ちなみに、そもそも何故、眼鏡メーカーがコワーキングスペースを?と思った方も多いのでは?
事業会社によるコワーキングスペースの立ち上げ事例は徐々に増えつつある
実はコワーキングスペースを運営しているのは何もコワーキングスペース会社だけではなくなってきています。
事業会社が運営するケースも増えてきているのです。
例えばヤフーの「LODGE(ロッジ)」@東京ガーデンテラス紀尾井町や、不動産ポータルサイトHOME'SのLIFULの「LIFULL HUB」@麹町なども。
その他にも規模は小さいものの、自社のスペースの一部をコワーキングスペースとして貸し出すケースも増えてきています。各企業の狙いは様々ですが、コラボレーションだったり、新たなビジネスのヒントを得るためだったり、ストック収益の確保だったりします。
ワークスタイルが多様化する中で、コワーキングスペース利用者の裾野も広がっており、結果として、参入する企業も多様化しています。
何故、JINS(ジンズ)がコワーキングスペースを?「世界一集中できるオフィスThink Lab」開設の経緯
さて、そのような中、眼鏡メーカーであるJINS(ジンズ)が何故コワーキングスペースのオープンに至ったかというと、2015年の「JINS MEME」(ジンズ・ミーム)リリースが発端となっています。
「JINS MEME」(ジンズ・ミーム)はいわゆるウエラブルデバイスであり、眼鏡を「目の前のモノを見る眼鏡」から「カラダの内側を知る眼鏡」へと進化させました。

「JINS MEME」では、人の集中度合いが分かるのですが、JINSの自社オフィスで、「JINS MEME」を使って社員の集中度合いを図ったところ、今のオフィス空間ではコミュニケーションには適していても実は集中はできていないことが分かったそうです。
今回のコワーキングスペース「Think Lab」はこの結果を受けて仕事の生産性を高めるためには集中できる環境が重要だ、ということで、今回の「世界一集中できるオフィス」作りが始まっています。
JINS(ジンズ)としては、集中できる環境を作って利用者がより質の高いアウトプットを出せるようにするのが理想とのこと。そしてJINS(ジンズ)が行き着いた答えの1つが「ディープシンク」。つまり深く考えることできる空間作りということのようです。
今回のお披露目イベントで話に出ていましたが、海外の著名経営者は1年のうち1週間程は仕事を離れて深く考えるための時間を取ってるとのこと。ビルゲイツが実践する「考える週(Think Week)」ですね。
コワーキングスペースというと「考える空間」というよりも「作業する空間」というイメージが強いですが、「Think Lab」については確かに「深く考える事」に適した設計という印象でした。もちろん作業環境としても機能すると思いますが、思考の整理をしたい、という方には非常に向いている気がします。
チェアも一般のコワーキングスペースではなかなか見ることのでいないタイプのものが採用されています。複数のタイプのチェアがあり、作業をしたいのか、考えたいのかによって、最適なチェアを選ぶことが可能です。
オフィス設計は日本の神社・仏閣を参考に
集中力を高めるためのオフィス設計のベースになっているのが「日本の神社・仏閣」である点も非常にユニークです。
「Think Lab」誕生のために集められたメンバーは医学研究者の石川善樹氏や、空間デザインの建築家藤本壮介など。医学研究者が集められている点でも普通のコワーキングスペースとは一線を画していることが分かるかと思います。
集中への行程として鳥居、参道、手水、礼拝、本殿などもそれぞれ独自のコンセプトで表現されており、そのどれもが注目に値します。
Think Labの雰囲気
「Think Lab」のオフィスは飯田橋グラン・ブルームの29階に入っています(住所:東京都千代田区富士見2丁目10番2号 飯田橋グラン・ブルーム29階)
「Think Lab」のエントランスがこちら。この日常生活においては見られないような特徴的な入口から入ることによって集中のスイッチを入れる効果があるとのこと。
エントランスの扉を抜けると薄暗い細道が続きます。これは神社の参道をイメージしているとのことで、真っ暗な参道で自分の足音を聞きながら神経を研ぎ澄ませる効果があるそう。
薄暗い道を抜けると一気に空間が広がり、緑が目に飛び込んできます。

Think Labのオープンスペース
そしてオフィス空間についてですが、こちらがメインとなるオープンスペース。162席あります。
写真では分かり辛いですが3列構成でチェアが奥までズラーっと並べられています。これは複数人で座禅を組んでいるイメージだそう。

チェアは3タイプ用意されており、3列に並んでいるうち、窓側の列、真ん中の列、奥の列でそれぞれチェアのタイプが異なります。窓側に近い列ほど目線が上に向くように設計されており、思考の度合いに合わせて最適なチェアを選択できるようになっています。
こちらは窓側のチェア。個人でデイトレをやっている方などにも愛用者がいるようですが、負担の少ない楽な姿勢を取れるチェアのようです。見ての通り視線が上を向くような姿勢を取れる席です。
飯田橋グラン・ブルームの29階ということもあり眺望は最高ですね。東京タワーも見えます。確かに思考するには最高の場所かもしれません。
続いて真ん中の列のチェア。こちらは視線は一般的な高さにになるよう設定されています。

そして窓からは一番奥に位置する列のチェア。こちらは視線が下になるように設計されているとのこと。集中して作業したいときなどに向いているようです。

Think Labの個室集中スペース
個室集中スペースというのも用意されています。こちらは上部が空いている半個室のような空間です。オープンスペースもそうですが、採用されている家具はとにかく機能性とデザイン性が高いです。
家具メーカーの方とも情報交換させて頂きましたが自宅に置かれている方もいるそうです。確かにこれは家にも欲しいと思う家具ですね。もちろん価格はそれなりで20~50万円ぐらいはするようです。






動画です。このデスクはカッコイイですね!
Think Labのオフィスルーム
完全個室のタイプも用意されていました。


Think Labの会議室
そして会議室

Think Labのカフェ
カフェラウンジです。今まで紹介してきたスペースが、集中するための空間だったのに対して、こちらはリラックスするための空間ですね。


ビール・食品・コーヒーなども無料提供
そしてThink Labではパートナー企業というスタイルを取っており、それらパートナー企業の製品を無料で利用できるとのこと。これは嬉しいですね。






ジンズ「Think Lab」のパートナー企業制度はこれからの日本のコワーキングスペースのヒントが眠っていそう
個人的にはこのパートナー企業というスタイルはこれからのコワーキングスペース作りのヒントになる気がしました。コンシェルジュをオフィスに置き会員同士のコラボを謳うコワーキングスペースは増えてきていますが、運営側自身も外部とのコラボを実践することで会員に対して、より高い付加価値を与えられると思います。
もちろん士業や著名人とのコラボより税務相談や経営相談などが出来るというコワーキングスペースは増えつつありますが、ジンズのThink Labではソフトサービスの提供範囲が多岐に渡っており、また家具をはじめとしたハード面でのコラボもあり、このあたりまで行っているコワーキングスペースはまだまだ少ない気がします。
コワーキングスペースには意欲が高い人が集まっているわけで、またコワーキングスペースの基本コンセプトも「シェア」や「コラボ」だったりしますから、もっと自由ないろんな組み方があると日本コワーキングスペースも盛り上がっていきそうですね。
Think Labのパートナー企業企業一覧
Think Labのパートナー企業企業一覧はこちら。
岡村製作所
KOKUYO
PLUS
アーユル チェアー
パソナ・パナソニック ビジネスサービス
森永製菓
サッポロ
ポッカサッポロ
ネスレ日本
シーブリーズ
大塚製薬
ビクターエンタテインメント
セントラルスポーツ
エアウィーヴ
ユニリーバ・ジャパン
Netatmo
DAIKO
デルタインターナショナル
パートナー企業企業一覧は随時増えているようです。
Think Labの料金プラン
最後に料金プランです。
オープンデスクメンバー
5チケット(5回利用)/月 35,000円
10チケット(10回利用)/月 50,000円
日数無制限/月 70,000円
プライベートデスクメンバー
1人/月 70,000円
1室/月 300,000円
オープンデスクメンバーは月に利用する回数を決めるタイプですが、コワーキングスペースにおいてはこの手のプランもたまに見かけますが、これはこれで自分の利用ペースに合わせられるのでアリだと思います。
外資系トップregusのコワーキングプランもこの手のタイプですね。
リージャスのコワーキングスペースの詳細はこちら
同じ環境で仕事をし続けるとパフォーマンスが落ちるという人もいますので、例えば月に10日利用して、それ以外は別の場所で仕事をするという使い方もありそうです。
当ブログでは日本全国の多数のレンタルオフィスやサービスオフィス、シェアオフィス、コワーキングスペース、バーチャルオフィスなどを実際に訪問し、記事にしていますが、今回のJINS(ジンズ)の「Think Lab」は非常にユニークなスペースという印象でした。
個人的にも考え事をする時などで1日ゆっくり使ってみたい気がしました。気になる方はThink LabのHPで詳細チェックしみて下さい。
WeWorkもソフトバンク出資による豊富なキャッシュを元に日本でのコワーキングスペース展開を加速しますし、2018年のコワーキングスペース市場は増々盛り上がっていきそうです。
当ブログ「オフィスサーチbiz」ではエリア軸(サイト上部から探せます)で全国のワークスペースを体験記形式で探すことが可能ですので、良さげなワークスペースを探したいという人は是非参考にして下さい。